牧草が食べれないうさぎさんには

うさぎさんは長い牧草を前歯でパチンと切って、奥歯ですり潰す様に咀嚼します。
その歯の使い方自体が歯の摩耗(歯が伸びすぎないように削る)につながりますので、牧草を食べるという事はとても大切な事です。

牧草が食べにくくなった時

ただ、歯やオナカの為に食べてほしいと思っても、歯や歯根の問題や加齢による咀嚼の問題などで、どうしても長い牧草が食べれなく(食べづらく)なってくるうさぎさんもいます。
そんな時、「うちの子は牧草を食べれない」と諦めず、何か少しでも食べれるように色々とチャレンジしてみてあげてほしいと思い、今回のコラムを書かせていただきます。

牧草を食べるという事は、歯の摩耗だけでなく、胃腸の蠕動運動や良質な盲腸便を作る為の大事な材料にもなります。
たとえ長さが短くても、すでに細かく粉砕されていても、食べさせてあげる事で、歯の摩耗以外の効果が見込めるからです。

そして「牧草が食べれない」とひとことで言っても、その理由やどの程度食べれないのかはうさぎさんによってそれぞれかと思います。
まず最初に必ずどうぶつ病院でなぜ食べれないのかを診断してもらい(ただし、嗜好性の問題を除く)歯や歯根・口内などがどういった状態で食べにくくなっているのかをきちんと把握してあげましょう。

次に、その理由に合わせて
①今食べている牧草を短くカットしてみる
②やわらかい品質の牧草をあげてみる
③ペレット状になった牧草をあげてみる

など、少しでも牧草が食べれるように色々とチャレンジしてみてあげていただけたらと思います。

それでは、引き続き②と③についてもう少し詳しく説明させていただきます!

やわらかい品質の牧草の種類

ひとことで「やわらかい牧草」といっても、牧草選びになれていない飼い主さんだとピンと来ない方も多いかと思いますので、ひとつずつ詳しく説明させていただきます。

刈り取りのタイミングや葉の割合でやわらかい

同じ1番刈り・2番刈りでも、刈り取りのタイミング(成長具合)や葉っぱの量によって、全体の柔らかさが異なります。
ココロのおうちでの表現方法ではありますが「若刈り」といって、完全に成長してしまった状態よりも少し早めに刈り取りをする事で、やわらかい状態で商品化する事ができています。

やわらかい2番刈り

葉っぱの量については、刈り取りのタイミングに限らず、品種(実はチモシーにも色々な品種があります)や草地の違い・天候などにより異なりますので「葉っぱが多くなるように作ろう!」という事はできませんが、ココロのおうちではできる限り「細い茎タイプ」と「葉の多いタイプ」の2種類を販売できるよう努力しております。

プレス状態によってもやわらかさは変わります

牧草は刈り取ったままの状態ではかさばってしまい、運送や保管時に効率が悪いため機械で圧縮します。
この圧縮する度合により「シングルプレス」「ダブルプレス」と呼び方がかわります。

■シングルプレスの特徴
シングルプレスとは圧縮率の低い(緩やかな圧縮)状態でプレスされているため、茎や穂がつぶれたり崩れたりする事が少なく、また短く切断されないので、より自然に近い状態のものです。

シングルプレス

■ダブルプレスの特徴
ダブルプレスとは、シングルプレスのものをさらに圧縮を強くしコンパクトにまとめたものです。
小さくまとめてしまうため、長さも短くカットされてしまいますが、茎や穂はつぶされて柔らかくなっています。

ダブルプレス

という事で、硬い牧草が食べれなくなったうさぎさんには、ダブルプレスの牧草も試してみてあげてください。
ココロのおうちオススメのダブルプレスの牧草は下記3種類です

○番刈りによってやわらかさが変化します

今回のコラムではざっくりと説明させていただきますと、1番刈りは種を植えてから成長して一番最初に刈り取る一番しっかりと成長した牧草で、2番刈りは1番刈りを刈り取った後に再び伸びてきた少し細めの茎と柔らかめ葉、3番刈りは2番刈りを刈り取り後に再び生えてくる茎が少なく葉がメインの牧草になります。

という事で、1番刈りが硬くて食べにくそうだなと感じたら、2番刈り、3番刈りと順番に試してみてあげてください。

1番2番3番刈り

牧草ペレットについて

「ペレット」っと聞くとうさぎさん普段牧草の副食として食べている「フード」と勘違いしてしまいやすいですね。
最初は誰でも間違うと思います!販売していてめちゃくちゃ紛らわしいなってわたしも思うんです。

実はペレットとは、本来「形(形状)」の事をさします。
例えば「ウッドペレット」はうさぎさんの「トイレ砂」の事です。
なので、本当はうさぎさんのごはんを「ペレット」というよりも「フード」や「ラビットフード」という方が間違いがなくていいかなと思います。

この様な理由から、わたしもできるだけ「フード」と表現するようにしているのですが、お客さまと会話する時には「ペレット」の方が伝わりやすく馴染みがあるので、会話の中では「ペレット」という事もあります。
ということで「ペレット=フード(ラビットフード)」とは限らないという事を覚えておいていただけたらと思います!

牧草ペレットの活用

さて、それでは、どうして牧草ペレットという商品がたくさん発売されるようになったかといいますと。
牧草ペレットは、牧草をたくさん食べてもらいたいけどナカナカ食べてくれないうさぎさんや、歯の問題などで食べたくても食べれないうさぎさんの為に、牧草を食べた時と同じように繊維をしっかりと摂ることが出来るようにと食べやすく加工した牧草として商品化されました(っと思ってます)

ペレット牧草

ただし、牧草(チモシー)は牧草だけではペレット状に固める事が難しく、小麦などのつなぎが入っていたり、嗜好性をあげる為にフレーバーがプラスされていたりと、牧草と同じように食べ放題という訳にはいかない商品がほとんどでしたが、最近では牧草を固める技術が進歩して、100%牧草のみの商品も出てきています。

牧草ペレットのいろいろ

■おいしく加工してあるおやつ(小麦入り)

 

■おいしく加工してあるおやつ(小麦不使用)

牧草おやつシリーズ(いちごさん・りんごさん・ばな〜なさん)

 

■100%牧草のみ

 

ココまでご紹介させていただいた牧草ペレットの中で、牧草と同じく食べ放題にしてもいい商品は、最後にご紹介させていただいた「100%牧草のみ」の3商品のみです。
その他の商品は、牧草の補助として繊維質豊富なおやつとして少量ずつあげるようにしてくださいね!

牧草ペレットと間違えられやすいフード

フード(ラビットフード)として販売されている商品の中に、牧草ペレットと同じ形状のフードがあります。

・恵シリーズ(グロースメンテナンスシニア

正直、こちらも紛らわしいな。。。と思ってしまいます。
でも、通常のフードよりも繊維が粗く残っていますので、牧草をあまり食べてくれなくてうんちが小さくて硬い子にはオススメのフードでもあります。
牧草ペレットとは異なり総合栄養食なので、間違えないようにお気をつけくださいね!

飼い主さん都合はNGです

飼い主さんが牧草アレルギーを発症してしまった場合、うさぎさんに牧草をあげる事で、カラダに湿疹がでたり、呼吸が苦しくなったりとアレルギー反応が出てしまいます。

この様な理由から、うさぎさんに牧草をあげる事ができないので、牧草ペレットを代用品として使われる飼い主さんがいらっしゃいます。
飼い主さん都合という言い方は少しきつい言い方だなと思うのですが、うさぎさんの身体的問題でない限り、やはりうさぎさんにとって大切な牧草は「牧草」の状態であげていただきたいのです。

牧草のまま

ココロのおうちでは、牧草アレルギーの飼い主さま向けに、牧草の粉塵をできるだけふるい落とした「ふるふる粉なしシリーズ」を販売しております。
また、うさぎさん用のおもちゃ(わらマットやかまくらなど)の原料になっているアジアンチモシーを丁寧に束ねた粉がほとんど無いチモシー「やみつき むしゃむしゃソフトヘイBar」などもありますので、そういった牧草をご愛用いただけたらと思います。

 

牧草でお悩みの飼い主さまは、ぜひ下記コラムも合わせてご覧ください

 

どんな牧草が好みかな?牧草を選ぼう!

ココロのめぐみ

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うさぎと暮らして20年。 一緒に暮らした100兎以上のうさぎさんが教えてくれたこと、そして2000件を超える相談にお答えした経験を、全国のうさぎさんを愛する...

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